はじめに
「今日も暑いねぇ」「昔はこんなに暑くなかった」 そんな会話をしながら、汗をかいているのに「まだ平気」と言うおじいちゃん・おばあちゃんを見て、心配になったことはありませんか?
実は、高齢者は熱中症になりやすく、重症化しやすいという特徴があります。 でも大丈夫!正しい知識と対策で、大切な家族を守ることができます。
今回は、高齢者の熱中症対策について、分かりやすくお伝えします。
今の暑さは「昔とは違う」レベル
30年前に比べると災害級
東京の猛暑日(35℃以上)の年間日数は、1980年代にはわずか数日でしたが、2023年には22日と約10倍に増加しています。「昔はこんなに暑くなかった」という実感は正しく、今の暑さは文字通り「災害級」なのです。
東京における猛暑日(最高気温35℃以上)の年間日数をグラフにしてみた。2023年は2022年と並んで1位タイ。 pic.twitter.com/dJgJt1qMeL
— 金子大輔(気象予報士&理科教員&公認心理師) (@turquoisemoth) August 7, 2023
気温だけでは不充分!暑さ指数(WBGT)を知っていますか?
1990年代以降、猛暑日が増え熱中症が社会問題となる中、「気温だけでは危険度を判断できない」ことが分かりました。そこで注目されたのが**暑さ指数(WBGT)**です。
暑さ指数とは
- 1954年にアメリカで開発された熱中症予防指標
- 気温・湿度・輻射熱を総合的に判断
日本での活用経緯
- 2013年:環境省「熱中症予防情報」サイト開設、web上でデータ提供開始
- 2020年:「熱中症警戒アラート」で活用
暑さ指数の目安

科学的根拠 平成20年から令和3年の救急搬送データによると、暑さ指数が28を超えると熱中症患者が著しく増加することが証明されています。

気温が30℃でも湿度が高いと暑さ指数は危険レベルになります。「気温はそれほど高くないから大丈夫」は危険な考えです。
なぜ高齢者は熱中症になりやすいの?
司令塔の判断が遅くなる
年齢を重ねると、体温をコントロールする脳の「視床下部」の働きが少しずつ鈍くなります。 「暑い」と感じるセンサーが敏感でなくなり、体温上昇に気づくのが遅れてしまうんです。

水分量が少ないので汗をかきにくくなる
加齢による筋肉量の減少で体内水分量が少なくなり、さらに汗腺の機能も衰えるため、若い頃のようにサラサラと汗をかくことが難しくなります。 体の「天然クーラー」である汗の働きが弱くなってしまうのです。

のどの渇きを感じにくい
「のどが渇いた」という感覚も鈍くなります。 水分が不足していても、本人は気づかないことが多いんです。

我慢強いなど
節約意識が強い 「電気代がもったいない」とエアコンを使わず、扇風機だけで過ごそうとする方が多いです。
「我慢強い」世代 「これくらい大丈夫」と無理をしてしまいがちです。
薬の影響 血圧の薬や利尿剤などが、体温調節に影響することがあります。

高齢者の熱中症サイン
いつもとちょっとちがう→初期サイン
- いつもより元気がない
- 食欲がない
- 口の中がネバネバする
- 手足がだるい
- 少しフラフラする
様子がおかしい→危険なサイン
- めまい・立ちくらみ
- 頭痛・吐き気
- 体温が高い(37.5℃以上)
- 呼びかけに反応が鈍い
「いつもと違う」と感じたら、すぐに対処しましょう!

今すぐできる!高齢者の熱中症対策
1. お部屋の環境を整える→エアコン、扇風機併用、見守りカメラ

エアコン設定のコツ
- 室温:28℃以下
- 湿度:50-60%
- 「電気代がもったいない」は禁物!健康が一番大切
扇風機との併用
- エアコンと扇風機を一緒に使うと、設定温度を1-2℃高くでき、電気代も節約できます
- 室温を自動調整できるエアコン
- 見守りカメラの活用
Amazon Echo Show(エコーショー)
- ビデオ通話機能があります。
- 「呼びかけ」機能は、家族側から自動的にビデオ通話を開始できるため、高齢者本人が操作しなくても部屋の様子や安否を確認できます。
Wi-Fi環境が必要です。

2. 水分補給を習慣化→見守りAIロボット

1日の水分補給の目安
- 1.2-1.5リットル(コップ6-8杯)
- 少量ずつ頻繁に(上のイラストを参考にしてください)
AIロボットを活用
- 時間ごとにアラームを設定
- 「のどが渇いた」と感じる前に飲む


3. 塩分補給も忘れずに→むかしながらの食べ物
梅干しや塩昆布
- 昔ながらの食べ物が実は理にかなっている
- 1日1-2個程度

お味噌汁
- 水分と塩分を同時に摂取
- 夏野菜を入れると栄養価もアップ
4. 服装の工夫→マイナス15度の冷却体験
素材選び
- 麻や綿などの天然素材
- 吸汗速乾性のある機能性素材

色選び
- 白や淡い色がおすすめ
- 黒や濃い色は熱を吸収しやすい
帽子は必須
- つばの広い帽子で顔と首を守る
- 通気性の良いものを選ぶ
5. 外出時の注意点→首掛けクーラー扇風機
時間帯を選ぶ
- 10時-16時は外出を控える
- 早朝や夕方がおすすめ
休憩を多めに
- 15-20分おきに日陰で休憩
- 無理は禁物
首にかけるだけで、両手が自由&どこでもひんやり快適。
パワフルな送風と冷却機能で、猛暑でも涼しさをキープ。
おじいちゃん・おばあちゃんの夏をスマートにサポート。
「首にかけるだけの涼感革命」、この夏の必需品です。
6. 家族がプレゼントできる最新グッズ
プレゼントする際のポイント
- 使い方が簡単なものを選ぶ
- 事前に一緒に使い方を確認
- 「心配だから」ではなく「便利だから」とプレゼント
- 定期的に使用状況を確認
手首に装着するだけで、猛暑や熱中症リスクをリアルタイムで検知・アラート最先端リストバンド。
産業医科大学とミツフジ株式会社が共同開発した特許アルゴリズムを搭載し、脈波から深部体温の変化を瞬時に推定。
おじいちゃん・おばあちゃんの安全を、最先端テクノロジーで守ります。
- 装着するだけでOK:面倒な設定やアプリ不要
- リアルタイム通知:危険をLEDや振動で即座にお知らせ
- 現場でも安心:防水・防塵仕様でタフな環境にも対応
まとめ:熱中症対策チェックリスト
最後に、今日から実践できる対策を確認しましょう。
□ エアコン・扇風機を使用し室内環境を整えている
□ こまめに水分補給をしている
□ 塩分も適度に取れている
□ 涼しい服装で日傘、帽子をしている
□暑いときは無理をしない
□ 熱中症対策グッズを駆使する
全てにチェックがつけば、安心して夏を過ごせます。 大切な人の健康を守るために、今日から始めてみませんか?
緊急時の対応
もし熱中症の症状が出たら:
- 涼しい場所に移動
- 衣服をゆるめる
- 体を冷やす(首、脇の下、太ももの付け根)
- 水分補給(意識がはっきりしている場合)
- 迷わず救急車を呼ぶ(重症の場合)
救急車を呼ぶ判断基準
- 意識がもうろうとしている
- 体温が40℃以上
- 水分を受け付けない
- 呼びかけに反応しない
大切な家族の笑顔を守るために、今日からできることから始めてみてくださいね♪
最後まで読んでくださりありがとうございました!