健康寿命とは
健康寿命とは、「元気に動ける時間」のことです。たとえば、普通の寿命は、何歳まで生きるかを表します。でも、もし長生きしていても、ベッドから動けなかったり、ずっと病気で苦しんでいたら、あまり楽しくありませんよね?
健康寿命は、病気やケガで寝たきりにならず、自分で歩いたり、遊んだり、ごはんを食べたりできる「元気でいられる時間」を表しています。つまり、ただ長生きするのではなく、「元気に楽しく過ごせる時間」がどれくらいあるかを考えたものです。
80歳まで生きたとして・・
たとえば、AさんとBさんがどちらも80歳まで生きたとします。
- Aさんは、70歳までは元気に生活していたけど、70歳から80歳までは病気でずっとベッドの上で過ごしました。
- Bさんは、80歳になるまでずっと健康で、自分の足で散歩に行ったり、好きなことを楽しんだりしていました。
この場合、ふたりの寿命は同じだけど、「健康寿命」はBさんのほうが長いことになります。
日本の健康寿命
出典:令和5年版高齢社会白書(全体版)ー2 健康・福祉(内閣府)(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/html/zenbun/s1_2_2.html)(令和6年10月5日に利用)
日本の健康寿命は、年々伸びてきています。2019年時点で、男性の健康寿命は72.68歳、女性は75.38歳でした。これに対し、平均寿命は男性81.64歳、女性87.74歳となっており、健康寿命と平均寿命の間には、男性で約9年、女性で約12年の差が生じています。この差は、健康で日常生活を制約なく過ごせる期間と、介護が必要になるなどして制約がある期間を表しています。
介護の主な原因
介護を必要とする主な原因は、「認知症」(18.1%)、「脳血管疾患(脳卒中)」(15.0%)、「高齢による衰弱」(13.3%)、「骨折・転倒」(13.0%)などが上位を占めています。男女別に見ると、男性では「脳血管疾患(24.5%)」が多く、女性では「認知症(19.9%)」が最も多いことがわかっています。
出典:令和5年版高齢社会白書(全体版)ー2 健康・福祉(内閣府)(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/html/zenbun/s1_2_2.html)(令和6年10月5日に利用)
まとめ
- 健康寿命とは元気に動ける時間です
- 健康寿命と平均寿命の差は男性で約9年、女性で約12年です
- 介護の主な原因は認知症、脳血管疾患、高齢による衰弱、骨折・転倒です