パワーかフォースかシリーズ(全26回)
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第26回:北風にならなくていい|力を抜いて生きることが、うまくいく理由
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「北風と太陽」という話は
「パワーかフォースか」をわかりやすく説明してくれています。

旅人のコートを脱がせようと、北風は力いっぱい吹きつけました。
フォース(力で変えようとすること)
けれど旅人は、コートをさらに強く押さえるだけでした。

一方、太陽はただ静かに、温かく照らし続けます。
パワー(自然に変化を促すこと)
すると旅人は、自然とコートを脱ぎました。

同じ目的なのに、結果はまったく違います。

「戦う」ことへの、長年の疑問

私はずっと、疑問を持っていました。

なぜ人は、力で相手を動かそうとするのだろう。
なぜ組織は、管理や統制によって人を動かそうとするのだろう。
なぜ「頑張れば報われる」という言葉は、こんなにも人を疲れさせるのだろう。

その疑問のヒントとなったのが、
高校の時の現代文の少しぼてっとした体系の先生が見せてくれた合気道でした。

力で押し返すのではなく、
相手のエネルギーと調和しながら、自然と流れを変えていく。

武術という戦いの技術なのに戦わない。
その在り方は、とても自然で、しっくりくるものがありました。

合気道のイラスト|相手の力を利用して流れを変える

病棟でのクレーム対応

看護師として働いていると、
怒りをぶつけてくる患者さんに出会うことがあります。

北風のように正面から押し返したら、火に油。
怒りがヒートアップします。

自然と身につけていたのがパワーのやり方でした。

看護師で大切なのは「傾聴」という技術です。

相手が何を伝えたいのかを、ただ聞く。
「〇〇のことがあって、こうしてほしいということですね」

言葉を受け取り、確認する。
否定せず、まず受け止める。

そして、
寄り添いながら一緒に解決策を探す対話をしていく。
「これはできます」「これは難しいです」

すると相手は、少しずつ怒りを手放し、
こちらの事情にも耳を傾けてくれるようになります。

気づけば、対立していたはずの関係が、
協力関係へと変わっていきます。

看護師が患者さんに寄り添うイラスト|傾聴と対話

パワーで生きる人々が増えていけば、争いごとはなくなるのではないか・・・?

パワーで生きることが求められている

フォースではなくパワーで生きることは、
現代の時間の速さに疲れた私たちが、この時代を生き抜くための一つの技術なのかもしれません。

なぜ現代人は疲れているのか

眠れない。
疲れが取れない。
些細なことでイライラする。
体に力が入ったまま、抜けない。

これらはすべて、交感神経が優位になりすぎているサインです。

本来は、命を守るための反応。

けれど今の私たちは、
命の危険がない場面でも
同じ反応を繰り返しています。

メールの通知。
上司の一言。
SNSの反応。

小さな刺激に対して、
体はずっと「戦う準備」をしている。

その積み重ねが、
疲れとして現れているのかもしれません。

パワーで生きると、体は自然とゆるんでいく

その反対にあるのが、
副交感神経が働く状態です。

落ち着いている。
ゆるんでいる。
回復している。

無理に頑張らなくても、
自然と力が出てくる。

パワーとは、
そういう状態とも言えます。

ホーキンズ博士が『パワーかフォースか』の中で示したものは、
こうした変化の流れを示す、一つの地図のようなものです。

これからの時代は、
外側だけでなく、内側の在り方も問われていく。

私たちは
そんな変化の中にいるのかもしれません。

パワーで生きるとは

体がゆるみ、回復している状態。
無理に頑張らなくても、自然と力が出てくる。
それがパワーで生きているサインです。

今までを、一言で振り返る

ここで一度、これまでの流れを整理しておきましょう。

このシリーズでは、
基礎理解編(第1回〜第13回)と、
実践基礎編(第14回〜第25回)を通して、

「フォースからパワーへ」という流れを見てきました。

200以下|北風の世界を知る

恥、罪悪感、無気力、悲しみ、恐怖、怒り、誇り。

力んで、消耗し、疲れ果てる状態。
けれどそれは、悪いものではありません。

自分がどこにいるのかに気づくための、出発点です。

勇気(200)|最初の一歩

「どうせ無理」から「やってみよう」へ。

北風から太陽へ向かう、最初の転換点です。

第22回:勇気を出す方法|日常で育てる小さな一歩

中立(250)|ジャッジをやめる

良い・悪いを判断しないことではなく、
その「分け方」そのものに気づく視点。

出来事を評価する前に、
ただ「そういうことが起きている」と見る状態です。

第23回:感情に流されない生き方|中立的な視点を養うやさしい練習法

意欲(310)|内側から湧く力

「やらねば」ではなく「やりたい」から動く。

無理に頑張るのではなく、
自然なエネルギーで行動できる状態です。

第24回:使命という「重荷」を手放す方法|今この瞬間にエネルギーを注ぐ『意欲(310)』の生き方

受容(350)|現実と協力する

抵抗をやめたとき、
現実は敵ではなくなります。

変えようと力むのではなく、
流れにそっと身を任せる。

第25回:受容の深い実践|現実をそのまま受け入れる技術

第27回からは、新しいステージへ

基礎編を終えた今、
ここから次のステージに進みます。

第27回からは、
物事を俯瞰して見る力や、
感情に流されない判断力について扱っていきます。

受容まで来た人に起きる変化。

そして同時に、
そこで生まれる新しい落とし穴。

「正しさ」が、人との距離を生むことがある。
頭では理解していても、心が追いつかないことがある。

そのあたりを、
次回から丁寧に見ていきます。

まとめ

私たちはこれまで
戦いの世界の中で生きてきました。

もっと努力しなければ。
もっと強くならなければ。

でもこれからは、
少し力を抜いてもいいのかもしれません。

力で押しつけなくても、
戦わなくても、
人は動くし、自分も動ける。

その先にあるのは、
争いではなく、調和です。

  • 私たちはこれまで「戦うモード」で生きてきた
  • でもこれからは、力を抜いてもいい
  • フォースではなく、パワーで動く
  • 必要なのは、体の緊張を解くこと

体も共に整える

「勇気」の段階で行動が増えていくと、
日常は新しい体験で満たされていきます。

その一方で
さまざまな刺激にさらされ
疲れを感じることもあるかもしれません。

そんなときは
体から整えるだけで
ふっと楽になることがあります。

まずはシンプルに、呼吸から。

呼吸法の種類と効果まとめはこちら

そして、もう少ししっかり整えたい方は、
自宅でできるやさしいヨガもおすすめです。

自宅でできるオンラインヨガはこちら

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kawa10umika
看護師15年目 民生委員児童委員 誰も省かれることない社会、みんなが輝く社会を ほっこりするような読後感をめざします!